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核融合の基礎

核融合とは、軽い原子核同士が融合してより重い原子核を形成する反応です。この過程で質量の一部がエネルギーに変換され、膨大な熱が放出されます。太陽や恒星が輝き続けているのは、中心部で起きている核融合反応によるものです。

人類が核融合を制御してエネルギー源として利用できれば、燃料となる重水素は海水からほぼ無尽蔵に得られ、反応生成物としてヘリウムが生じるだけで二酸化炭素を排出しません。また、核分裂発電のような長寿命の高レベル放射性廃棄物が発生せず、暴走事故のリスクも原理的に低いという特徴があります。

しかし、核融合反応を地上で持続的に起こすことは容易ではありません。原子核は正の電荷を持っているため、互いに強い反発力(クーロン斥力)が働きます。これを乗り越えて核同士を十分に近づけるには、数千万度から一億度以上という超高温が必要です。この高温状態では物質はプラズマとなり、いかにプラズマを閉じ込めて高温・高密度を維持するかが核融合研究の中心課題となっています。

核融合実現への道のりは長く、1950年代から研究が続いています。トカマクやステラレータなどの磁場閉じ込め方式、レーザーを使った慣性閉じ込め方式など、さまざまなアプローチが試みられてきました。現在はITERをはじめとする国際プロジェクトが進行中で、発電実証に向けた大きな一歩を踏み出そうとしています。

このセクションでは、核融合エネルギーを理解するための基礎知識を解説します。以下のトピックを通じて、核融合の原理から研究の歴史、そして実現に向けた条件までを学びましょう。